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食品加工工場の濡れた床が引き起こすさまざまな危険

■食品加工工場の濡れた床

水分を含む食品の加工を行う工場では、一般的に洗浄に水を使用します。 そのことを考慮して選定された塗床材であればある程度の抗菌性や撥水性を持っているため、衛生管理のオペレーションを守っていれば問題ないでしょう。 しかし、経年劣化や、日々の摩耗などにより、起こるクラック(=ひび割れ)や、床や壁などに付着した水をそのまま放置すると、細菌の温床となり、食中毒を引き起こす危険があります。 また、水や油で濡れた床に足元を取られ、転倒した経験を持つ方も少なくないでしょう。 食品工場内には食材を加工するためのさまざまな道具や機械設置されており、このような工場内で転倒すれば、大怪我につながりかねません。そのため、衛生管理がしやすいうえにできる限り滑りにくくするための対策も求められます。

 

■古い食品加工工場に多くみられる問題

築年数がある程度経っている食品工場は、床がコンクリート素地で仕上げられている場合があります。そのうえ経年によるクラック(=ひび割れ)が発生しても、長年床に対する衛生管理が行われてこなかったことにより雑菌や汚れが付きやすい状態になっています。 近年、食品加工工場の衛生管理システムである『HACCP』の制度化が決定しました。 それに伴い、HACCPに適した塗床材を使うことによって、コンクリート床や古い塗床材がもたらす細菌の繁殖や汚れが付着するなどのリスクを大きく下げられるほか、転倒などの労災発生を防ぐことに役立ちます。

 

 

■食品加工工場にふさわしい塗床材とは

では、食品加工工場にとってふさわしい塗床材とはどういったものでしょうか。 まずは使用用途に適した塗床材の選定を行うために区域を分類します。食品工場内は工場の規模によって区域の分け方は異なりますが、大まかに3つの種類の区域に分類されます。衛生面で特に気を使わなければならない「清潔作業区域」、次いで衛生度が高い「準清潔作業区域」、そして、梱包などが行われる「汚染作業区域」です。当然のことながら、それぞれの区域に合った塗床材が求められます。

 

「清潔区・準清潔区域」にふさわしい塗床材

主に食品の充填梱包工程を行なう清潔区域、食品の加工・調理工程を行う、準清潔区域では有機系(合成樹脂系)塗床材である水系硬質ウレタンの塗床材が最適です。製造工程で考えられる、水や熱湯に耐えられるうえ、薬品やアルカリ、スチーム洗浄などにも対応できるほか、抗菌性ももつ素材です。また、油物を製造するフライヤー周辺は高温の油がはね落ちる可能性があるため、同じ素材の中でもより、高温に耐えられる厚みを設ける必要があります。

 

「汚染区域」にふさわしい塗床材

素材の受け入れ、前処理、保管を行う汚染区域では、次の準清潔区域に細菌や害虫を持ち込まないために汚れが付着しにくい塗床材や、強度が強く、ひび割れが起こりにくい塗床材を使用しましょう。 清潔区域、準清潔区域までの床の仕様は不要ではありますが費用に余裕があるのであれば同じ床材を使用する事が安全ではあります。 しかし費用対効果を考えるのであれば、床の仕上げ材に関しては異物混入に繋がるリスクが低い建材での検討を行いましょう。 例えば、コンクリート床の表面を強化する様な表面強化材が最適であります。

 

■濡れていることによる転倒防止に適した塗床材

製品の安全を守るとともに、食品工場内で働く従業員の安全も守らなければなりません。 食品工場内で多くみられる事故は、床が水や油で濡れていることによる転倒事故です。 労災を発生させないよう、滑りにくい床にする必要があります。 そこで最適な塗床材は防滑仕様のものです。塗床材の中に骨材や珪砂を混ぜ込んだ仕様で、表面に凹凸があるため、滑りにくくなります。一方で、凹凸に汚れがたまりやすく、清掃がしにくくなる可能性があるため、仕様を決定する前に実際に清掃試験を行うとよいでしょう。

 

■まとめ

前述の通り、床が濡れていることで多くのデメリットがあるため、設計計画では十分な検討が必要です。 一番大切なことは、濡らさないこと・濡れにくいことです。濡れる場所を限定する間仕切り位置や床勾配の設計計画が重要です。施工が完了してから是正を行うことが困難であるため、設計計画段階から製造や清掃の運用方法など緻密なシミュレーションが求められます。 扱う商品によって極力濡れている状態を避けたい場合は、ふき取る際に使用する清掃具の管理方法の検討まで行わなくてはなりません。 実際に工場を稼働した際に、「失敗した」とならないためにも、食品工場の新設や老朽化した床の改修をお考えの際は、食品加工工場の設計・建設経験が豊富な建設会社に相談しましょう。

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